Column

コラム
2022.12.29

システム開発における「検証」「スモールスタート」について

最近関わっている案件のクライアントさんから新規で双方向リアルタイムコミュニケーション機能の開発をしたいというご相談がありました。

1から作ればかなり高額な開発になりそうで、長い目で見てもペイするのは厳しそうに見えます。しかしクライアントとしては自信があるとおっしゃっている状況。

開発会社とすれば開発して開発費用さえ頂ければ良いのかもしれないのですが、今後の関係性を考え、価値のあるものを提供したい、それが双方の発展につながるという考えが私達のベースにあります。

ということで、検証を先にしましょうという提案をさせて頂きました。小さく始めて徐々に拡大していくというスモールスタートの考え方にも繋がると思いこの記事を書きました。

この記事の目次
  • 意見の相違の発生
  • クライアント
  • 私達
  • スモールスタートプラン
  • どちらを選ぶ?

意見の相違の発生

最初に頂いたご相談は新規でWebサービスの開発をご希望されていました。

 

 

このWebサービスの基本機能は特に難易度が高いものではなく、私達が普段から作成しているものでした。

 

 

聞き取りを進めていく中でユーザーと双方向リアルタイムコミュニケーション機能を組み込みたいとの話になりました。

 

 

最初に聞いたときからWebサービス自体の開発より工数がかかり、費用もより高額になるなと感じましたのでそのようにお伝えしました。

 

このクライアント様は現時点で別のWebサービスを展開しておられますがPVはそこまで多くはなく、まずは集客をすることが重要だと感じました。

 

 

双方向リアルタイムコミュニケーション機能は集客ができてから実装すれば良いのではないかと言うのが私達の意見。

 

 

しかし、クライアント様としては自信があり、新規Webサービスの集客に繋がると考えているからぜひ進めたいとのこと。

 

 

ここで私達とクライアント様の間に意見の相違が発生しました。

クライアント

双方向リアルタイムコミュニケーション機能で集客ができる。最初からすべての機能を網羅してリリースとしたい。

私達

双方向リアルタイムコミュニケーション機能では集客は出来ない可能性が高い。スモールスタートで小さく始めて検証して確証を得てから理想の機能を実装したほうが良い。

スモールスタートプラン

見積もりを開始しましたが、やはり1から作るとなるとかなり高額になりそうです。

 

 

この状況では勧められないと感じ、クライアント様は1からの開発を強めに望まれていたこともあり、あまりクライアントさんが望まれていない事と理解しながらもスモールスタートプランをしばらくの間検討していました。

 

 

検討に検討を重ね、既存サービスなどを組み合わせて使うことでクライアント様の要望の80%くらいをカバーできることが分かりました。費用でいえば1/10くらいになる想定です。

どちらを選ぶ?

さてあなたならどちらを選びますか?まずはスモールスタートプランで始めてみて検証し、うまくいくことがわかってから1からオーダーメイドで開発をする方が無駄なく堅実であるように感じられると思います。

 

 

スモールスタートで検証しながら、検証を重ね確度を高めながら物事を進めたほうが大失敗を避け成功につながるのではないでしょうか。

 

 

そしてシステム関連のなどデジタル分野は検証を比較的容易に、低コストで実施することができる分野だと思います。(A/Bテスト・MVPなど)

 

 

資金が潤沢にあり、多少の失敗は許容できるというクライアント様もおられますが、最初からコストを掛けづらいことの方が多いと思います。色々な考え方があるので一概には言えないですが、全てを求めず小さく始めて検証を繰り返しながらプロジェクトを進めていく事が成功に繋がると思います。

 

 

そしてそれが可能なのがデジタルの分野なのだと思います。

 

なお、リケスタでは開発会社を集めてご紹介するだけではなく、ここに記載させていただいたような観点についても、各プロジェクトごとにアドバイスさせて頂きます。

お気軽にご相談を頂ければと思います。